出産から子どもの幼稚園入園までは、ワンオペ家事育児に気持ちが荒れていました。
そんなときに私の心を回復させてくれたのが
3つのいいこと日記(3 good things)
これは
寝る前にその日あった良いことを3つ書く
というかんたんなものです。
寝る前の5分ほどで取り組めるので続けやすく、積み重ねていくことで
- 気持ちが上向きになっていったり
- ネガティブな状態からフラットに切り替えられるようになったり
自分自身がラクになってくのを感じました。
この記事では3つのよいこと日記の効果や書き方を紹介します。
私が実際に書いていたことも紹介するので、ぜひ今日の寝る前から取り組んでみてください。
3つのよいこと日記は幸福度が上がる習慣
3つのよいこと日記は、ポジティブ心理学の第一人者であるセリグマン博士が幸福度を高めるために提唱している、
寝る前にその日あった良いことを3つ書き、 どうしてそれが良かったのかを振り返る
という習慣です。
そしてこれは、うつの改善にも役立つとされています。
セリグマン博士が約60人に行った実験によると、「毎日寝る前に、その日にあった「よいこと」を3つ書き出し、これを一週間続ける」ことで、
- うつスコアが減少した
- うつスコアの減少は6ヶ月後まで続いた
- 幸福度スコアが上がった
- 幸福度スコアは日を追って増え続けた
という結果が出たのです。
【参考】悲観症克服:就寝前の「3つのよいこと」メモ習慣 | プレジデントオンライン
私が実際に書いていた良いことメモ
「3つのよいこと」で書くことは、
- 嬉しかったこと
- 頑張ったこと
- うまくいったこと
- 誰かへの感謝
などが挙げられますが、余裕がなかった当時の私が書いていたことは本当に些細なことでした。
- 一度も赤信号に引っかからなかった
- 仕事がスムーズに進んだ
- 作った料理が今まででいちばん美味しかった
- 同僚からお菓子をもらった
このように本当に身近なできごとを書いていました。
私がいちばんすさんでいた息子イヤイヤ期のときは
- ごはんを全部食べてくれた
- 生きていてくれて感謝!
みたいな日が続きました(しかも2つしかない…)。
だけど、本当にささやかなことでも続けて記録してみると、思い出となった今では「あの頃も悪くなかったな」とも思えるのです。
どんなに疲れた日でも、少しだけでも「よいこと」に目を向けられたら、
その日の自分にちゃんと「お疲れ様」と言って1日が終えられるように感じました。
3つのよいこと日記の効果
1:「あるもの」に目を向けやすくなる
何気なく毎日を過ごしていると無意識のうちに
- 自分には○○がない
- 今日も○○ができなかった
など「ないもの」に目を向けてしまいがち。
けれど3つのいいことを書こうと思ったときには意識して
「今ここにあるもの」
に目をむけることができるようになります。
私も息子が0歳の頃、ワンオペ家事育児にいっぱいいっぱいだったときは、
- 赤ちゃんがいるから好きなことが何もできない
- 夫は協力してくれない
など「ないもの」ばかりに目を向けてモヤモヤ・イライラを抱えていました。
それでもその日あったことを意識して振り返ってみると、
- 子どもの成長を感じられたり
- コンビニスイーツが美味しかったり
- ママ友からステキな情報を教えてもらったり
「今日はこんないいことがあったな」と「あるもの」にシフトしやすくなったのです。
意識せずに過ごしているとつい「ないもの」が目についてしまい落ち込んでしまいます。
それでも「今ここにあるもの」はたくさんあるはず。
- 「ないもの」よりも「あるもの」
- 「できなかったこと」よりも「できたこと」
- 「失ったもの」よりも「手元にあるもの」
3つのよいこと日記にはこのような「あるもの」に目を向けやすくなるという効果があります。
2:物事の別の面を見られるようになる
私たちがマイナスの思考になってしまうときは、どうしても「悪いできごとが起こった」と思いがち。
しかし、うつ病の認知療法の創始者として知られるアーロン・ベックの理論によると、
「悪い出来事が直接マイナスの思考を起こす」のではなく、「出来事のマイナス面に注目してしまうことでマイナスの思考が起こる」
と言われています。
プラスの思考もマイナスの思考も、できごとそのものではなく
「それをどう感じるか」
によって変わってくるのです。
たとえば、子どもがテーブルのコップを倒して牛乳をこぼしてしまったとします。
イライラしていた頃の私は、
- 「なんでこぼすの?」
- 「掃除が大変!」
- 「もうテーブルに近付かないで!」
という風に思いがちでした。
だけど「出来事のマイナス面に注目してしまうことでマイナスの思考が起こる」ことを知ってからは、
- テーブルの上に手が届くようになったのか
- これを機にしっかり掃除するか
- コップの置き場所を変える必要があるな
と冷静になることもできるようになりました。
この例はマイナス感情になりがちなできごとを挙げましたが、もちろん「何気ないできごと」を「よいこと」としてとらえることもできます。
ある冬の日、雪が解け始めて道が歩きやすくなっていました。
「雪が解けて道が歩きやすかった」というただそれだけのことですが、そこから
- これから雪が解けたらもっと歩きやすくなるな
- あたたかい日が続いたら服を着こまなくてもよくなるかも♪
- 雪が解けてあたたかい日が続いたらたくさん外で遊べる!
たくさんのよいことを考えることもできるのです。
このようにできごととは「プラスのできごと」「マイナスのできごと」というわけではなく、
自分次第でプラスにもマイナスにも変えることができるのです。
3つのよいこと日記でできごとの注目する点を変えてみると、毎日の何気ないできごともプラスの思考でとらえやすくなりますよ。
3:周りに幸せが増えていく
何気ない毎日の出来事から「よいこと」を自分で見つけられるようになると、幸せだと感じられる時間が長くなります。
ポジティブ心理学では、
主観的に幸福な人は、そうでない人に比べて、病気が少なく、寿命が長く、収入が多い。幸福になれば、人は生産的で、行動的で、健康で、友好的で、創造的になる。そしてその幸福感は、家族や友人に伝播して行く。
という研究結果があります。
よく
ポジティブな空気は伝染する
と言われていますが、これは研究に基づいた理論だと言えるんですね!
確かに、私の気持ちやテンションは子どもにも伝染しやすい気がします。
私がせかせか忙しそうにしているときほど子どももぐずりやすく、私がゆったりまったりしているときにはひとりでご機嫌で遊んでいたように思います。
自分とは違う他人である子どもの機嫌を変えるのは難しいです。
だからこそまずはママ自身に余裕を作るのが大切。
3つのよいこと日記は手軽に続けやすいので、幸せだと感じる時間を増やすためにも効果的な習慣です。
私は3つのよいこと日記のほかに、毎日「自分が幸せを感じられること」を取り入れるようにしています。
スキマ時間に幸せを感じられるように「気分が上がることリスト」が自分の中に作っています。
詳しくはこちらの記事に書いたのであわせて読んでみてください。

「3つのよいこと」を書くツール
手帳を使う

私は3つのよいこと日記を手帳に書いています。
バーチカルページの、予定を書かない時間帯を活用しています。
新しいノートを買う必要もありませんし、「毎日寝る前に、この欄に書く」と決めておけば習慣化もしやすいのでオススメです。
在宅が多い主婦だと、24時間バーチカルは空白が多くなりがち。
だけどバーチカルは予定を書くだけではなく、いろいろな使い方ができるのです。
予定・タスク管理だけではないバーチカルの活用法はこちらの記事に詳しく書きました。

日記帳アプリを使う
スマホで記録したいという方には、アプリの活用がオススメです。
- 写真を添付できる
- 1日4行という手軽さ
このような特徴があり、毎日の記録が続けやすくなっています。
ぜひライフスタイルにあわせて続けやすいやり方を見つけてみてください♪
幸せは意識して積極的に見つけていこう
今回は寝る前の5分で幸福度を高められる習慣、3つのよいことメモについてお話しました。
「3つのよいこと」を記録してみると、
「よいこと」「今ここにあるもの」は身近にたくさんある
と感じられるようになりました。
有名な歌詞に「幸せは歩いてこない」とあるように、幸福度を高めるために、幸せは積極的・能動的に探して見つけていくのが大切だと感じます。
何気ない毎日に幸せを見つけられる寝る前5分の習慣をぜひ試してみてください♡
